みなさん、こんにちは。事務の嘉手苅です。
今回は、施工現場をご紹介致します。
まだ完工はしていませんので進捗の過程をお知らせしていきます。(#^^#)
今回の工事は漏水をとめる為の工事ですが、漏水現場では、どこから水の侵入があるのかを特定をするために、疑わしいところに目星をつけて1つずつ確認していきます。
また、その原因は1つではないことがあるため、工事を進めながらも常に疑いの目をもち、完工するまで幾度となく漏水チェックを繰り返して進捗させていきます。
【 工事内容 】
浴室防水工事
【 経 緯 】
1階のリビングに水漏れしているとのご連絡をいただきました。
【 現場調査 】
現場調査では、1階壁面に一部のシミと、クロスのめくれや浮きを確認しました。
また、漏水場所の2階部分は20年前に増築したトイレや浴室などの水廻りでしたので、その入り口前に床下点検口を設置したところ、床下に5㎜の水溜りが確認出来ました。
1階リビング
設置した床下点検口
常に水の侵入があると考えられたため、毎日使用するトイレと浴室を3日間使わずに様子をみたところ、床下の水位が少し下がり乾いてきている部分も認められたため、水廻りからの漏水と判断しました。
次は、トイレと浴室どちらから漏水しているのかを特定するための作業に移ります。
両方のタイルの目地も老朽化していたため、目地からの漏れも疑いながら時間をズラして、それぞれの床に水を溜めて床下の様子を見るのですが、両方とも変化は見られませんでした。
しかし、浴室の排水管を塞いでいたテープを外して排水を始めたところ、床下へ水が漏水しているのを確認しました。
また、浴室外壁にあたる庇側から浴室内部へ繋がる配管の出穴は、底面に作成されていたため、雨の日に庇に溜まった雨水が配管をつたって内部へと漏水することが確認されました。
【 今回の問題点 】
① 浴室内の排水管からの漏水
② 庇側外部から浴室内部への漏水
③ 配管位置変更と、変更による浴槽や水栓位置の調整
④ 配線保護管出穴からの漏水
【 施工前 】
手前にある目皿の排水管からの漏水が確認されています。
【 施工中 】
タイルを斫った後です。
黒いのは以前の防水塗膜と思われます。
さらに土間を掘り起こしていきます。
防水層を除去したところです。
土間に敷かれていた砂が湿気を含んでいるため、防水層の下にまで水の侵入があったことが確認出来ます。
さらに掘り起こしていきます。
今回の問題点①の浴室内の排水管です。
奥側と右手前に排水口があり、右手前の配管は掘り起こしの段階で、繋ぎの部品から上の配管がポロっと取れてしまいました。
劣化し破損していた配管を取替します。
左上の赤丸が今回の問題点②の外部への配管出穴です。
先ほどの配管の出先です。
庇の底面から配管が出ているのが確認できます。
この場所は囲われているため土間よりも水が溜まり易くなっており、配管位置を上げないと配管出穴が水溜まりに浸かり、雨漏れの原因になります。
改善策として、底面から出ている配管の位置を上げ、さらに防水剤を塗る事で保護していきますが、この改善策を行うにあたり新たな問題も発生します。
配管を上げた分、問題点③の浴槽位置も上がるのに伴い、水栓器具の位置変更も必要になってくるので、そちらも調整していきます。
庇側に出る内部配管を立ち上げました。
浴室に面している庇に防水剤を塗っていきますが、その前に水の侵入をしっかり防ぐためにコーナー処理をしています。
内部で配管の位置を上に上げたため、外部への出穴も上に上がっています。これで水が溜まった時でも配管出穴からの水の侵入は防ぐことができます。(#^^#)
側面も防水剤を塗り、庇側から浴室内部への漏水の心配はなくなりました。
これから防水層を保護するトップコートを塗って完了です。
ちなみにトップコートとは、防水層の保護を目的に塗る塗料ですが、紫外線による建物へのダメージも軽減でき、また色が選択出来ますので美観も保てます。
防水層は非常に紫外線に弱いため、このトップコートを3~5年と定期的に塗ることで、防水層自体の耐用年数を10数年と長く延ばすこともできます。
浴室内部も漏水を確認した排水配管を取替え、防水前のコーナー処理をしています。
排水配管からの漏水でしたので、取り替えた配管に水を流して床下への漏れがないかを確認しています。この漏水チェックでは配管からの漏れは確認できなかったため、配管取替は無事完了となります。
次は、問題点③の配管を上げた分、浴槽位置も上がるのに伴った水栓器具の位置変更を行います。
現状の水栓器具の位置です。
配管をつぎ足して水栓器具設置位置が10センチほど上がりました。
浴室内に防水剤を塗り終えましたので、漏水チェックを行い漏れがなければ土間を打っていきます。
浴室全体に水を溜めて今の水位を表示しておきます。
通常は1日程そのままにして様子を見て水位に変化が見られなければ、漏水は無いということになります。
設置した床下点検口を確認したところ、10分程経ったとき点検口側にうっすらと水が染み出してきているのを確認しました。
確認した所、今回の工事とは別の電気系統を覆っている白い配線保護管辺りから漏れているように見えます。
ここが問題点④の何本かの配管や保護管が集まっているところです。
現時点でもモルタルや防水を施していますが、底面から数センチしか離れていないため、しっかり下部の状況が確認出来ませんがこの部分の改善策は、再度範囲を大きくしてモルタルと防水を施していくことになります。
この工事の進捗後半はまた次回報告させていただきます。(*‘ω‘ *)
喜神サービスでは、安心安全な施工を心がけています。
建物を長く持たすために、定期的にメンテナンスを行うことをお勧めするのですが、様々な理由からそのメンテナンスの時期が早まってしまったり、もしくは痛みのサインに気付かないうちに大規模なメンテナンスをしければいけなくなったりもします。
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